7月に被災地を訪問した際、気仙沼にお住まいのメンバーさんのお一人で、佐藤とも子さんとお会いしました。
佐藤さんは私たちをご自宅や被害のあった場所に案内してくれました。震災直後、ご自宅の1階は津波によって浸水してしまったため、佐藤さん一家はあわてて高台へ非難しました。津波が去り帰宅すると、自宅は無残な姿になっていたそうです。佐藤さんはまた、私たちを駅があった場所にも案内してくれました。そこには信じられないことに、津波によって流された大きな船がありました。震災の大きさを目の当たりにし、私たちがどんなに非力か思い知らされました。
また、震災当時の辛いできごとについてお話を伺い、悲しみで一杯になりました。佐藤さんは、最愛のお孫さんを今回の津波で亡くされたのです。どんなにか辛かったことでしょう。
それでも佐藤さんは、笑顔で「お土産です」といって、私にラベンダーの香り袋をくださいました。
この香り袋は、ラベンダーのポプリを詰めた佐藤さんのお手製です。付属のメモに手書きで「たいちゃんの鈴」とかかれています。
この香り袋には、津波で亡くなったたいちゃんというお孫さんを偲ぶ、佐藤さんの心が込められているのです。このラベンダーの香り袋が少しでも被災した方たちを慰められればと考えた佐藤さんは、こつこつと作り貯めては避難所の多くの方に配ったそうです。そして、事実多くの方から、気持ちが和らいだと、感謝されたとのことでした。
この香り袋は今、私の気持ちも和ませてくれています。あれから時間が過ぎましたが、ちょっと揉むとラベンダーの爽やかな香りが立ち上ってきます。気持ちが和むと同時に、あの気仙沼の惨状を目の当たりにした時の、悲しい気持ちも戻ってきます。
佐藤さんご一家に、心からお見舞いとお悔やみを申し上げます。シナジーファミリーの皆さん、どうかチャリティーリストバンドを購入し支援活動の継続にご協力をお願いします。リストバンドには「日本の力を信じる」というメッセージが入っています。ひとつの寄付額は小さくても、たくさんの思いやる心が集まれば、日本復興の力となると、私は信じています。